美人がブサイクと付き合う理由と、顔以外で決まっている部分

街で見かけて、え、と思う組み合わせ。あるでしょ。


目次

その問いの立て方が、すでに答えを狭めている

釣り合いという言葉が、誰の視点で使われているか

釣り合ってない、と判定してるのは、通りすがりの他人。

当人たちは、その計算をしてない。というか、付き合ってる相手を採点する習慣がある人は、そもそも長続きしないんだけどね。

外から見た釣り合いは、初対面の一秒で決まる評価。中にいる人が使ってるのは、何百時間分の別の物差し。同じ言葉で語れないんですよ、本当は。

顔の点数は、三回目で機能しなくなる

これは店で毎日確認してたことでもある。

初対面の第一印象は、顔が七割くらい持っていく。二回目で半分。三回目には、ほとんど効かなくなる。慣れるから。

そこから先を持たせるのは、会話の温度、間の取り方、こっちが緊張しない相手かどうか。顔の点数は、入口の通行証ではあっても、居続ける理由にはならない。

長く続いてるカップルを見て顔の差に驚くのは、入口だけを見て中を見てないってこと。


美人であることの、実際の消耗

話を聞いてもらえない、という毎日

ここが、たぶん一番想像されてない部分。

綺麗な人と喋る男は、話の内容を聞いてない。顔を見てる。うなずいてるけど、五分前の話を覚えてない。

これを毎日やられ続けると、自分の中身が誰にも届いてない感覚が蓄積する。喋ってるのに、会話が発生してない。

だから、話の中身に反応する相手が現れると、その落差が効く。顔を見ずに、言った内容にちゃんと突っ込んでくる人。これは希少なんだよ。

好意の量が多すぎると、精度が落ちる

告白される回数が多いと、一つ一つが軽くなる。

好きだと言われても、それが自分の何を見て言われたのか判別できない。会って三回で好きだと言われたら、顔の話をされてるのとほぼ同義でしょ。

だから、簡単に好意を出さない相手のほうが、情報として濃く見える。焦らしのテクニックとは違うよ。単純に、判断材料の少ない好意に価値を見出せなくなってる状態。


ホストクラブで、綺麗な人ほど疲れていた

席についた瞬間の、あの警戒

初回の客で、明らかに整った人が来る。こっちも新人の頃は、内心テンションが上がってた。

でも、席に着いた瞬間の顔が、たいてい硬い。

後で分かったのは、この人たちは店の外でも同じ扱いを受け続けてて、また始まると思ってるということ。褒められて、口説かれて、消費される。その予定調和に、先回りして疲れてる。

だから、こっちが顔の話を一切しないと、五分後くらいに表情が緩む。あれは何度も見た。

顔を褒めたときの、反応の薄さ

営業として、褒めるのは基本だった。でもこのタイプには、綺麗ですね、が一番効かなかった。

ありがとう、で終わる。会話が続かない。何百回も言われてきた言葉だから、返しのパターンが自動化されてる。

代わりに効いたのは、選択に触れることだった。その靴どこで買ったのか、なんでその色を選んだのか。自分が決めたことについて聞かれると、喋ってくれる。

顔は、その人が選んだものじゃないんだよね。だから褒められても、自分を認められた感じがしない。


店で女性たちが漏らしていたこと

顔の話をしてこない人が、いちばん楽

からん、と氷を回しながら、こう言われたことがある。

「顔の話しない人といると、ほんと呼吸しやすい」

呼吸、という言葉を使ったのが印象的だった。褒められることが、負荷として体に来てるってことでしょ。

もうひとつ、複数から聞いた話。

「褒めてくる人って、だいたい何か欲しがってるじゃん」

これはきつかった。俺の営業、まさにそれだったから。褒め言葉を通貨として使ってる人間を、彼女たちは何百人も見てる。だから、褒めない相手が異物として目立つ。

選ばれる側でいるのに疲れた、という話

一番刺さったのが、これ。

「ずっと審査されてる感じがするんだよ。しんどいって」

見られる、評価される、選ばれる。その位置に固定され続けることへの疲労。

だから、自分から選んだという実感が持てる関係を求める人がいる。相手のスペックが高いと、また自分が値踏みされる側に戻る。そこを避けたい、という動機は普通にあると思ってる。


俺が、顔で選ばれなかった夜

隣の席の先輩は、俺より整っていなかった

これは自慢じゃなくて、ただの事実として書くけど、当時の俺は顔で店に入れてもらった側だった。

同じ客を、先輩と二人で担当してた時期がある。その先輩は、まぁ、失礼だけど顔で売れてるタイプじゃなかった。

指名は、先輩に行った。

腹の底がすっと冷えた。俺のほうが若くて、たぶん見た目も上で、それでも選ばれなかったから。

三ヶ月後に理由を聞いた

三ヶ月経って、その客に直接聞いた。悔しさが残ってたから。

返ってきた答えを、まだ覚えてる。

「あの人といると、疲れないんだよね」

それだけだった。俺の接客は、当時、必死だった。話を面白くしようとして、間を埋めて、笑わせにいってた。

先輩は、何もしてなかった。相槌を打って、たまに水を出して、あとは黙ってた。

顔の良し悪しの話じゃなかったんだよ。相手が自分のままでいられる時間を作れるかどうか、その一点だった。あの日、俺は自分の武器だと思ってたものが、実は何の役にも立ってないことを知った。


では、何が選ばれているのか

その人といるときの、自分の状態

選ばれてるのは、相手のスペックじゃなくて、相手といるときの自分。

一緒にいると、よく喋る自分になる。取り繕わなくていい自分になる。この状態が快適だから、その人を選ぶ。

顔は、この状態を作る要素として、思ったより弱い。むしろ整いすぎた相手といると、こっちが構えて、素が出せなくなることすらある。

動揺しないこと

もうひとつ、はっきり効いてるのがこれ。

綺麗な人の前で、態度が変わらない男。声が上ずらない、変に張り切らない、他の人と同じように接する。

これができる男は、実は少ないんですよ。ほとんどが、無意識に態度を変える。丁寧になったり、逆にふざけてみせたり。

動揺しない人は、その人を人として見てるという証拠になる。顔じゃなくて中身を見てます、と言葉で伝える必要がない。態度が先に証明してるよ。

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