離れていく、って気づいたときにはもう遅い
「最近なんかおかしい気がする」と思った時点で、実はかなり進んでる。
女性が離れていく現象って、ある日突然起きない。ゆっくり、静かに、気づかれないように進んでいく。男が「あれ?」と感じたときは、もうだいぶ遠くに行ってしまってる。
ホスト時代、常連のお客さんが来なくなる前のパターンを何年も見てきた。来なくなる直前って、意外と普通にしてることが多い。急に冷たくなるわけじゃない。ただ、何かが少しずつ薄くなっていく。
その薄くなる過程に、必ず原因がある。
原因がわかれば、手を打てる。わからないまま終わると、何が起きたかも理解できないまま次へ進む羽目になる。
原因1 「変わらなかった」こと
最初の印象で止まってる男
付き合い始めのころって、お互いに少し緊張してる。丁寧に接する。気を使う。相手のことを知ろうとする。
でも時間が経つと、慣れが出てくる。
慣れること自体は悪くない。でも慣れが「成長の停止」になってる男がいる。
最初に気に入られたやり方のまま、ずっと止まってる。彼女は変わってるのに、こっちが変わってない。気づくと、ズレが生まれてる。
ホストクラブで長く指名をもらい続けた先輩が言ってた言葉。「お客さんって、毎回来るたびに少し違う人になってる。そこに合わせ続けないと、どんどんズレていく」って。
止まってる男と、動いてる女性。その速度差が、じわじわ距離を作る。
指摘されても変わらなかった
これが一番重い原因かもしれない。
彼女が何かを言ってきた。「最近連絡少ない」「話を聞いてない感じがする」「約束を忘れてた」。その都度、謝った。でも変わらなかった。
女性はそのパターンを学習する。言っても変わらない、と。
学習した後に何が起きるかというと、言わなくなる。言わなくなって、溜め込んで、ある日静かに離れていく。
変わると言った回数より、変わった事実の数が全部で。これ、何度も書いてきたけど、離れていく一番根本的な原因がここにある。
原因2 「見てなかった」こと
彼女の変化に気づかなかった
髪を切った。雰囲気が変わった。最近元気がなさそう。何か嬉しいことがあったみたい。
気づかなかった、はただの観察不足。でも女性からすると、見てもらえてなかった、になる。
見てもらえてない、という感覚が積み重なると、この人のそばにいても意味がないに変わる。
ホスト時代、指名が多かった先輩ほど観察眼が鋭かった。前回から何が変わったか、何があったか、話さなくても顔を見ればわかる、みたいな。
その観察が「ちゃんと見てくれてる」として伝わり、女性はまた来てくれた。
見ること、それだけで関係は保たれる。
サインを見落とし続けた
前の記事で何度も書いてきたサインの話。
LINEの温度が下がった。返信が短くなった。会う約束への反応が薄くなった。将来の話が出なくなった。
全部、見落としてた。
見落とすこと自体は、仕方ない部分もある。でも「なんかおかしい気がする」という直感が働いたときに動けなかった男と、動けた男では結果が全然違う。
直感が来たとき、確認する勇気があるかどうか。それだけの差。
原因3 「居心地が悪くなった」こと
機嫌の管理ができてなかった
仕事がうまくいかない日、疲れてる日、何かイライラしてる日。
その感情を彼女にぶつけてた。直接的じゃなくても、態度に出てた。
女性って、一緒にいる人間の感情の変化に敏感だから。不機嫌な空気、すぐわかる。
しかも何度かそれが続くと、パターンとして認識される。この人のそばにいると、地雷を踏まないようにしないといけない、という緊張感が生まれる。
緊張感のある場所に、人は長くいられない。
ホストとして徹底的に叩き込まれたことの一つが、自分の感情を持ち込まない、だった。どれだけ嫌なことがあった日でも、席についた瞬間に切り替える。
プロだから、と言えばそれまでだけど。でもその切り替えができる男が、女性にとって安心できる存在になる。
一緒にいることが、作業になってた
デートの場所はいつも同じ。会話のパターンが決まってる。何をしても新鮮さがない。
慣れから来る「作業感」。
これ、どちらかが悪いわけじゃない。でも何も変化がない関係って、じわじわ退屈になる。退屈は、感情を冷やす。
あるお客さんが言ってた言葉。「一緒にいるのに、一人でいるのと変わらない気がしてきた。何かが変わるわけでもない、何かを感じるわけでもない。ただ時間が過ぎる感じ」って。
ただ時間が過ぎる感じ、が一番怖い表現だと思った。
一緒にいる意味が見えなくなった状態。
原因4 「言葉が足りなかった」こと
伝えてるつもりで、伝わってなかった
好きだよ、という言葉を言ってた。でも言い方がいつも同じで、習慣化してた。
一緒にいて楽しいということを感じてたけど、言葉にしてなかった。
彼女がしてくれたことに、ちゃんとありがとうを言ってなかった。
感情って、言わないと伝わらない場合がある。特に日常が続く中で、当たり前になってしまったことへの感謝や愛情は、意識して言わないと消えていく。
ホスト時代、毎回来てくれるお客さんに「来てくれてよかった」を必ず伝えてた。来ることが当たり前になっても、伝え続けた。
当たり前のことへの感謝を伝え続けられる男が、関係を長く保てる。
大事なタイミングで黙った
喧嘩したとき、何か言いたいことがあるとき、謝りたいとき。
そういう場面で黙ってしまう男がいる。
プライドがあって言えない、うまく言葉が出てこない、どうせ言っても…という諦めから黙る。
でも女性からすると、その沈黙が「向き合ってくれない」として記憶される。
言葉が下手でいい。うまくなくていい。でも向き合おうとする姿勢だけは、見せないといけない。
原因5 「彼女の居場所を作れなかった」こと
必要とされてる感覚がなかった
人間って、誰かに必要とされることで存在意義を感じる。
彼氏のそばにいて、自分が必要とされてる感覚がない。いてもいなくても変わらない気がする。そういう状態が続くと、女性はそのそばにいる理由を見失っていく。
必要とされてる感覚って、大げさなことじゃなくて作れる。
「今日あなたに話したかった」「これ、あなたに見せたかった」「一緒に食べたかった」。そういう小さい一言が積み重なって、ここにいていい、という感覚になる。
その一言を出し続けられた男が、彼女の居場所を作れてる。
彼女が話してくれなくなってた
深い話をしてくれなくなってた。
悩みを打ち明けてくれなくなった。嬉しいことを共有してくれなくなった。日常の話だけになった。
それに気づかなかった、または気づいても何もしなかった。
感情を共有してくれる相手がいなくなった女性は、その関係に孤独を感じ始める。一緒にいるのに孤独、という状態が、離れていく前の最終段階だったりする。
ホストクラブで女性が話してた「離れていった理由」の本音
「気づいてもらえなかった」
何人もの女性が、同じようなことを言ってた。
「変わってほしくて、いろんな形でサインを出してた。でも全然気づいてもらえなくて。気づいてもらえないことが続いて、もうこの人には伝わらないんだって思ったとき、気持ちが切れた」って。
気持ちが切れた、という表現。
糸が切れる瞬間って、音もなく来る。じわじわ細くなって、ある日ふっと切れる。
その前に気づけた男だけが、間に合う。
「疲れた、という感覚が全部だった」
「好きじゃなくなったわけじゃない。ただ、疲れた。一緒にいることに疲れてた。その疲れが好きって気持ちを上回ったとき、離れることを考え始めた」って。
疲れさせてた、ということ。
疲れの原因って、大きいことじゃない場合が多い。小さい不満、小さい失望、小さい無視。それが積み重なって、ある日疲れになってる。
「この人との未来が見えなくなった」
「付き合い始めは、この人と一緒にこうなりたい、みたいなのがあった。でも時間が経つにつれて、その絵がぼやけてきて。気づいたら全然見えなくなってた。未来が見えない相手のそばにいる理由って、何だろうって思い始めたら、もう止まらなかった」って。
未来のビジョンが消えた瞬間。
一緒にいる理由が、現在の楽しさだけになったとき、ちょっとしたことで揺らぎやすくなる。未来がある関係は、多少しんどいことがあっても続けられる。未来が見えない関係は、しんどさに耐える理由がなくなる。
失敗談
ホストを辞めて数年経ったころ長く付き合ってた子がいた。
振り返ると、全部の原因が揃ってた。変わらなかった、見てなかった、言葉が足りなかった。
その子は何度かサインを出してた。「最近なんか寂しい」「もっと話したい」「記念日、覚えてる?」。
全部聞いてた。でも何も変わらなかった。変わるつもりはあったけど、行動が伴わなかった。
ある日「しばらく一人で考えたい」って言われた。
そこで初めて焦った。必死に連絡した。会いに行こうとした。でも遅かった。気持ちはもうかなり遠くに行ってた。
ホストとして何百人もの女性の感情を読んできた人間が、一番近くにいた人間のサインを全部見落としてた。
笑えない、でも笑うしかない(笑)。
近すぎると、見えなくなるものがあるんだよなぁ…。距離が近いから安心してた。安心が、油断になってた。
その子とは結局別れた。別れ際に「気づいてくれてたら、違ってたかも」って言われた。
その言葉、今でも覚えてる。

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