安全、って一番地味で一番強い感情
好きとか、ドキドキとか、夢中とか。
恋愛感情の話になると、そういう言葉が並ぶ。でも長く続く関係を作ってる男のそばに、必ずあるものがある。
安全、という感覚。
ホスト時代、何年も通ってくれるお客さんと、一回来てそれっきりのお客さんの差を観察し続けた。
長く来てくれる子に共通してたのって、楽しさじゃなかった。安心だった。
ここにいて大丈夫、という感覚があるかどうか。それが全部を決めてた。
安全じゃないと思った瞬間に、女性は離れていく。安全だと感じた瞬間から、近づいてくる。
安全の正体
怖くない、じゃなく「傷つかない」
安全って、物理的な話じゃない。
感情的に傷つかない、という感覚のこと。
この人の前で感情を出しても、おかしいと思われない。弱みを見せても、利用されない。失敗しても、責められない。
そういう確信が積み重なったとき、この男は安全、になる。
安全は言葉で作れない
「俺は安全だよ」と言っても、伝わらない。
安全は言葉じゃなく、行動の積み重ねで作られる。
一回一回の反応、一回一回の受け取り方。その積み重ねが、じわじわ安全という感覚を形成していく。
だから一夜で作れるものじゃない。でも意識することで、積み重なるスピードが変わる。
心理トリガー1 秘密を守ってくれる
話してくれたことを、外に漏らさない。
これ、当たり前に見えて、できてない男が多い。
友人との会話で「彼女がこういうこと言ってて」って話してしまう。または、怒ったときに「そういえばあのとき〇〇って言ってたよね」って使ってしまう。
秘密を守れない男のそばで、女性は本音が言えなくなる。
守れる男のそばでは、少しずつ本音が出てくる。
ホスト時代、絶対に守ってたルールが一個あった。お客さんが話してくれたことを、他のお客さんに話さない。どれだけ面白い話でも。
それを何年も続けることで「この人には言える」という信頼が積み重なってた。
守ってる証拠を見せる
話してくれた内容を、後から自分から出さない。
相手が出してきたときに受け取る、だけにする。
俺が覚えてる、を見せるのは、相手の話の流れに自然に乗ったときだけ。自分から「そういえばあのとき〇〇って言ってたよね」って持ち出すのは、相手が話す準備ができてないタイミングだと重くなる。
心理トリガー2 感情的にならない
喧嘩になりかけたとき、声を荒げない。
不満があっても、怒鳴らない。感情をぶつけない。
これができる男のそばで、女性は感情を出しやすくなる。感情を出しても、感情で返ってこない、という安心が生まれるから。
ホストクラブで先輩から言われた言葉がある。「お客さんが感情的になったとき、こっちが感情的になったら負け。静かにしてるだけで、向こうが落ち着いてくる」って。
その通りだった。
感情的なお客さんに、静かに向き合ってると、だんだん落ち着いてくる。落ち着いてから「ごめんね、感情的になって」って言ってくれることが多かった。
静かでいられる男が、感情的になってもいい場所を作る。
感情的にならない、は感情を出さないじゃない
無感情でいるわけじゃない。
感情はある。でも感情に飲み込まれない。
「ちょっとそれは傷ついた、正直に言うと」って静かに言える。これが感情を出しながら感情的にならない状態。
感情を隠す男と、感情に飲み込まれない男は全然違う。後者のそばに、女性は安全を感じる。
心理トリガー3 約束を守る
小さい約束を、ちゃんと守る。
大きい約束は守れる男でも、小さい約束をおろそかにしてる男がいる。
「今度教えるね」「そのうち行こう」「また連絡する」。
こういう小さい約束を、守れるかどうか。
守られた小さい約束が積み重なると、この人は言ったことをやる人間だ、という確信になる。その確信が安全を作る。
逆に、小さい約束が何度も守られないと「次も同じだろうな」という予測が生まれる。信頼が下がる。信頼が下がると、感情の開示も下がる。
守れない約束をしない
守れるかわからないことを、その場の雰囲気で言わない。
「今度絶対行こう」ではなく「行けたら行こう」。
言葉を少し弱める。でも守れるなら守る。
守れた実績が積み重なる方が、大きい約束を一個守るより、安全感が強くなる。
心理トリガー4 否定しない
話してくれた感情や考え方を、おかしいと言わない。
「それは考えすぎじゃない?」「そんなこと気にしなくていいよ」「それは違うと思う」。
否定の言葉が来ると、次から出せなくなる。
出せなくなった感情は、溜まっていく。溜まりすぎたとき、爆発するか、離れるか、どちらかになる。
否定しない、は同意することじゃない。
「そう感じるんだね」と受け取ることと、「それは正しい」と同意することは違う。
受け取ることだけを先にする。その後で、自分の見方を出すかどうかを選ぶ。
否定せずに、違う角度を出す方法
「俺はちょっと違う見方をしてて」と前置きする。
否定じゃなく、別の視点として出す。この前置き一個で、受け取った上で話してる、が伝わる。
「違う、そうじゃなくて」とダイレクトに否定するより、ずっとやわらかく届く。
心理トリガー5 急かさない
答えを待てる。
沈黙を埋めようとしない。考えてる時間を奪わない。
この話、何度もしてきたけど、安全という観点からも重要で。
急かされる環境では、考えきれないまま答えを出すことになる。考えきれなかった答えへの後悔が残る。後悔が残ると、次から出すのが怖くなる。
急かさない男のそばでは、ちゃんと考えた答えが出せる。出せた答えへの後悔が少ない。後悔が少ない体験が積み重なると、また話せる、になる。
実際の待ち方
沈黙が来たとき、何かしゃべりたくなる衝動を止める。
代わりにやること、顔を見る。ドリンクを飲む。または静かにその場にいる。
10秒、長くて20秒。それだけ待てれば、たいてい向こうから何かが出てくる。
心理トリガー6 一貫してる
初対面のときと、付き合ってからと、機嫌がいい日と悪い日。
態度が変わらない。
変わらない、は感情がない、じゃない。感情はあるけど、基本的な接し方の質が変わらない。
一貫してる男のそばに、女性は予測できる安心を感じる。
予測できる、って実はすごく安心なことで。次にどうされるかわからない男のそばでは、常に緊張してないといけない。緊張した状態でいる場所に、人は長くいられない。
一貫してることを見せる場面
調子がいい日も悪い日も、基本的な優しさを変えない。
忙しくても、返信の質を極端に落とさない。
怒っても、人格を攻撃しない。
感情の波はあっていい。でも波の中でも変わらない底の部分がある男、が一貫してる男。
心理トリガー7 自分の非を認められる
間違えたとき、素直に認める。
「ごめん、俺が悪かった」「あれは俺の言い方が間違ってた」「そう感じさせてたなら俺の問題だ」。
認められない男のそばで、女性は自分の感情が正しいのかどうか、ずっと不安でいる。
認められる男のそばでは、感じたことを感じた通りに出せる。感じた通りに出せる場所が、安全な場所。
あるお客さんが言ってた言葉。「謝れる男って、実は少ない。謝れるってことは、自分より関係を大事にしてるってことだから。そういう人のそばは安全だって思う」って。
謝れる=関係を大事にしてる。その等式が、女性の中にある。
ホストクラブで女性が話してた「安全を感じた瞬間」
「泣いても引かなかった」
あるお客さんが話してくれた。
「泣いちゃって、引かれると思ったんだけど。全然引かなかった。そのままそこにいてくれて。その瞬間に、あ、この人の前では泣いていいんだって思った。それから安心して話せるようになった」って。
泣いても引かなかった。
それだけで、感情を出していい場所になった。
「秘密にしてくれてた」
「前に話したこと、他のとこでは言ってないって後でわかって。言いふらしてないんだって思ったら、また話したくなった。この人には言えるって」って。
守ってくれてた事実を後から知った。
その事実が、信頼に変わった。
「怒らなかった」
「ひどいこと言っちゃって、怒られると思ってた。でも怒らなかった。静かに『それは傷ついたよ』って言われた。その言い方が、なんか怖くなくて。逆に申し訳なくなって、私が謝った」って。
怒鳴られるより、静かに傷ついたと言われた方が、女性は動いた。
感情的にならなかった男が、感情を動かした。
安全な場所を作れてた時期と、作れてなかった時期
ホスト時代、安全な場所を作れてた時期と、作れてなかった時期がある。
作れてなかった時期って、売り上げのことばかり考えてた。来てもらうために、来てもらうための言葉を選んでた。
来てもらうために、に意識が向いてると、目の前の人への本当の関心が薄れる。薄れると、反応が変わる。その変化を女性は感じ取る。
安全じゃない場所には、戻ってこない。
売り上げが下がった。
作れてた時期は、目の前の人が気になってた。来てもらおうとしてなかった。ただ、この人が今どういう状態かを見てた。
そしたら勝手に来てくれた。
安全は、作ろうとして作るものじゃなかった。目の前の人に本当に関心を持った状態から、自然に作られるものだったんだよね。

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